5月のとある月曜日、小学3年生の娘と二人で関西万博へ行ってきました。
元々行く予定じゃなかったから三夜漬けくらいで知識を仕込んで、アプリに翻弄されながら娘の運動会の振替休日になっていた平日月曜を狙って行ってみた。
帰りの電車では、二人とも疲れ果てて死んだ顔……。
ほんとツラかった。
万博は弾丸で行くものじゃない、少なくとも1か月前から予定を練って行った方がきっと満足感MAXなのでは。
子連れ万博の何がツラかったか、後続の方の参考になればと思い書いておこうと思います。
始まりは「万博行きたくなっちゃった」という子供の一言
私はアンチ万博でもなく、すごく興味があるわけでもありません。
博物館や美術館は親子して好きなので、機会があれば行こうかと思いつつ、子どもも「万博はいいや」と言うし、当初は行く気ゼロでした。
でも、5月に入るとクラスメイトで万博に行ったお友達がチラホラ出始めたようで、「やっぱり行きたい」と言い出した。
娘が万博でやりたい事は↓
- ガスパビリオンでおばけのゲームをする ※原則予約
- IPS心臓や3Dプリンター肉が見たい ※原則予約
- 授業で習ったアフリカの国が見たい
- どこでもいいから食べたことのない国の料理(出来ればアフリカ料理)が食べたい
調べてみたら会期終了に向けて人数が増える予測が出てるし、チケット販売数を伸ばすために増やしてる当日券のせいで混雑してきてるとのこと。
一刻も早めに行った方がよいとの判断で3日後に行くことに。
3日前予約で上記の予約必須パビリオンが何とか取れたらいいなと即公式オンラインページでチケットを購入……しようとしても、アクセス集中エラーばかり出てちっとも買えない。
エラーを潜り抜けてやっと購入したものの、結局システムトラブルのためチケットが購入できていないことが前日に判明。
(そのトラブルについては長くなるので別記事にて書こうと思います。)
そこからコンビニでもう一度該当日のチケットを取ろうとするも、売り切れていました。
もうこの時点でテンションダダ下がりなんだけど、なぜか娘が万博に行きたい気持ちが膨らみ続けているため、当日券を買えることにかけて朝から行ってみることに。
疲れ①当日予約が一切取れない
明日の当日券が販売されるか否かは、込み具合予想とともに公式サイトにて前日に発表されます。
私たちの訪れた日の混雑予想は”普通”。
当日券もコンビニでどのチケットを買えばいいかイマイチ分からず(引換券を買えば良かったらしい)、夢洲駅に朝10時15分頃に到着。
当日券の列に20分ほど並び、フツーに購入出来て、その後も手荷物検査に並んだのも10分程度でした。
感動するくらいスムーズに当日券を買い、中に入ることができた。
手荷物検査の列に並んでいる間に、数日前に万博IDも登録した状態のアプリに当日券のチケットIDを入力しました。
これで入場10分後から当日予約が出来るはず。
なのに……
10分後にアプリを開いたら、登録したはずのチケットIDが消えているし、もう一度登録しようとしたら「このIDは登録できません」的なメッセージが現れる。
どういうこと!?
ドイツ館の付近にいた外国人のスタッフさんに聞いたらヘルプセンターの場所を教えてもらえたのでヘルプセンターへ。
なんか、ヘルプセンターの人曰く、「IDを登録しただけじゃだめで、アプリでQRコードを出してそれで入場しないと当日予約が取れない」と。
紙のチケットで入場してしまうと、登録したチケットIDはアプリに残らなくて、しかも今から再登録も不可能=当日予約をスマホで取るのは不可能とのこと。
私たち、紙のチケットで入場しました。
帰ってから当日券の注意書き的なのを見てみたけど、そんなこと一言も書いてない。
結局、当日予約が出来るパソコンが複数台ある場所を案内してくれて、「ここなら列がすすむの速いから、1つくらい予約とれる可能性ありますよ!」と。
そこへたどり着いたら長蛇の列です。
しかも、「本日の当日券は全て埋まっているので、列に並んでも取れない可能性が高いです!」とスタッフさんが一生懸命案内していました……。
もう仕方ないから、「予約パビリオン以外でも楽しめるよ!」と娘と話しながら気を取り直したものの、納得いかない気持ちが大きかった。
確認不足・リサーチ不足・準備不足の自分のせいなのは分かっている。
でも、愛知万博で冷凍マンモスが並びさえすれば見れたように、せめてIPS心臓も並びさえすれば見れるようにして欲しかったです。
疲れ②時間とともに際限なく増える人・人・人。
トルコ館に30分並んで入った後、次どこ行こうかな~と探しても長蛇の列が出来てきていました。
並ぶのは覚悟してきたんだけど、それにしても多い。
ユニバなんかは行列が外から見えないようになっていたり、並んでいても何かしら世界観が楽しめるようになっていたりで苦痛にならない工夫が凝らされている印象だけど、万博は行列が丸見えです。
丸見えなのに、最後尾がどこなのか分かりにくい。
一応並んでいる間に退屈しないよう、スイッチとお菓子、パンを持ってきていました。
普段そんなに食べる方ではないのに、この日に限ってすぐ「お腹減った」といって次々食べる娘。
トルコ館出てすぐくらいに持ってきた食べ物はなくなってしまった。
いつもと違う環境で、ワクワクしてお腹が減ったのでしょう。
コンビニで買い足せばいいと安易に考えていたので向かってみたら、万博内のコンビニも入店待ちの行列。
パビリオンの飲食店も、パビリオン入るのとは別の列が出来ていて行列。
「どうしようね~」と言いながら、目的の一つだったアフリカの国が見られるコモンズBを堪能していたら、なんだか徐々に人が増えてきて、目を離せば子供が迷子になりそうなくらいの人込みになってしまいました。
と思ったら、アフリカのビリヤニやチキンを売っているブースがあった!
大屋根リングの下のベンチで食べましたが、辛いけどあまり食べなれない味で美味しい。
後ほど娘に「何が一番良かった?」と聞いたら「アフリカのチキン!」と言っていたので、これは食べられて良かったなと思う。
けど、そうやってご飯を食べている間にまっすぐ歩けないほどの人込みになっていました。
例えるなら、祇園祭の人込みみたいな。
これだけ人が多くても、思ったよりは日本人だらけだった。
京都歩いてる方が外国人多い印象。
疲れ③娘の目的が徐々に万博よりスタンプラリーと化す
万博は国ごとにスタンプがあると聞いていたので、スタンプ帳を持参していました。
最初の方こそ展示も見たうえでスタンプを押していたけど、人が増えるにつれてスタンプにも行列ができるように。
スタンプ待ちの行列で、コモンズの小さなブースの中が埋められるため、展示が見られない。
「並ぶ→スタンプ押す→次」のループ。
ていうか、展示見てる?
私はスタンプ押さないから列に並ばず展示見たり地図見せて教えてくれるスタッフさんと話してみたりしたものの、娘含む子供たち、展示よりスタンプしか目に入っていないのでは。
目的の特定の国はしっかり見たようですが。
高いお金を払ってスタンプ押しに来ただけのような複雑な気持ち。
もう少し見たいなと思っても、「次のスタンプ押しに行かないとどんどん人が増えちゃうから!せっかく入れたコモンズは全部スタンプ押すんだから!」と子供が言う。
それはそれで、見てないようでいて視界に入って何かを感じているのが子供だったりするからいいんだけど……
現地のブースにいるスタッフさんに「Hi!」とかなんとか声掛けたらもらえるようにすればいいのに。
その方が万博っぽくない?スタッフさんが大変になっちゃうかな。
コモンズBを見た後に他のコモンズも行く予定でしたが、入場列の長さを見て諦めました。
疲れ④子供が「ポップコーン食べたい」連呼してくる
万博のテストランあたりにガスが発生していて話題になった場所あたりにキッチンカー的なのがある。
スパイファミリーのやつ。
そこら周辺がポップコーンの匂いが漂っている。
正直、娘が食べたことのない外国の食べ物であれば、相場より高いお金で購入するのは納得できる。
でもポップコーンに高いお金払いたくない。
ポップコーン売ってるとどこに行っても欲しいと騒ぐ娘なので、万博に行く前に約束していました。
「1000円以上なら、ポップコーンは買わないよ」と。
万博会場のポップコーンは1500円。
約束通り買いません。
いつもなら納得する娘ですが、この日は思うように歩けない人混みによる疲れや万博会場の興奮からか、ずっと「ポップコーン……ポップコーン……」と恨みがましく言っていて正直煩い。
しかも昨日別の場所を訪れた時にポップコーン買ったのに。
帰るまでずっと「ポップコーン」言ってましたね。
でも、代わりに何かを買ってあげたくても行列に並ばないと買えない。
ポップコーン以外でもいいけど、疲れたから並びたくないという娘。
はぁ。
疲れ⑤子供は思った通りに動かない
大屋根リングにのぼってみた。
屋根の遊歩道は外側が高くなっていて、内側が低くなっている。
せっかくだから外側の高いところから見たいと思ったら、「行きたくない」。
迷子や誘拐も怖いので私一人で行くわけにいかないから断念。
にわかで仕込んだ「午前の行列短いうちに……」みたいなハックも、子供がいるとそんな予定通りには回れませんでした。
「トルコアイス食べたい」と言ったり、「やっぱりトルコアイス屋さんのアイスを取り上げるパフォーマンスが嫌だからやめとく」と言ったり。
休みたいというから座れるベンチを探して、ようやく腰を落ち着けたと思ったら興奮して本人が全然休もうとしない。
で、歩き始めたらすぐに「やっぱり疲れた」。
普段は何とも思わないような子供らしい発言行動が、私のイライラのかまの蓋をジリジリと押していくんですよ。
わがままっていうか、素直な気持ちなんでしょうけど。
今回何も予約が取れていなかったからいいようなものの、予約時間が決まっていたら子供にスムーズに動いてもらうのは場合によっては厳しい。
親力と機転の利いた子供への言葉がけが求められるよね。
私は疲れ果てて無理でした。
疲れ⑥お土産屋さんの列にすら並べない
もうどこも行列だし、ポップコーンポップコーンうるさくてノイローゼになりそうだったので、ミャクミャクグッズを買いに行くことにしました。
なんだかんだ、最初は不気味だったミャクミャクが可愛く見えてくるのは不思議ですね。
入ってきたゲートにショップがあることに気が付かず素通りしてきちゃったので、東ゲートへ向かいショップへついたのが14:30頃。
なんと、店内に入れないどころか、入場規制中で列にすら並ぶことが出来ませんでした。
並ばない万博とはなんぞや……
こんどは娘が「ミャクミャク欲しかった」と恨み節を言い始めて止まらないので、心折れてもう退散することに。
夜は空いてきて行列が解消されるとも聞いたけど、明日も学校がある。
さようなら関西万博。
疲れ果てたけど、万博は行ってよかったです
あれだけ疲れ果て、子供も私もイライラし始め、予定より早めに退散した万博。
なのに一晩寝たら「準備万端にしてもう一回くらい行きたいかも」と親子して思い始めた。
会場のだいたいのレイアウトも分かったし、勝手も分かってきた。
お金もかかるので、もし行ければですが。
主に娘の教育的観点から、行って良かったと思うことをベスト3を挙げてみます↓
- ひどい人混みで中に入れないことに対して、娘が「自分がもし運営側だったら」の視点に立って自分なりの解決策をいくつか挙げていたこと
- 自分から「この国が見たい」と候補を挙げ、その国に関しては興味津々で見てたこと
- トルコの文化にかなり興味を抱いていたこと
行った価値はあった。
今回の疲れの責任の大半は、ひとえに私の準備・リサーチ不足に尽きる。
娘よ、せっかくの機会だったのに、ごめんね。
もしもう一度行くならこうする
今後会期終わりに向けて動員数が増える予想なので、長時間並ぶのは当たり前と思った方が良い。
折りたたみ椅子必携。
並んでいる間はおやつタイムにするべく、おやつをリュックに詰めてたくさん持っていきたい。
普段は虫歯とかきになってダラダラ食いはさせません。
でも、この日だけは別とする。
ポップコーンも絶対欲しがるから、美味しいやつをお店で買って持っていく。
折りたたみ椅子に座りながら列に並び、プチおやつパーティーとする。
スイッチのゲーム・本等のスマホ以外の暇つぶしを絶対に持っていく。
映画をダウンロードしてきてもいいかも。
いかに子供も私も疲れとストレスを貯めずに並べるか、回れるかに注力する。
チケットは必ずコンビニからチケットを買う。
(システムエラーに巻き込まれないようにするため)
1日でも早く買い、事前予約を必死で取りに行く。
当日予約は取れないものと考え、のんびりと回る。
パビリオンは並べば入れるものもあるけど、ゲートのショップは帰りは入れないものと考えて先に行っておく。
予定通りに回れない・並ぶことを前提に、娘にもそれを言い聞かせて連れていく。
一つでも多くパビリオンを回ろう!としない。
残り5か月、行く機会があれば、また記事に上げようと思います。
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