導入が検討されている「共同親権」について離婚調停中の者が思うこと

映画や本・ニュース感想

離婚調停をしていて気になる最近のニュース、「共同親権」

Yahoo!ニュースや↓

共同親権が成立したら変わることー養育費はゼロになる?

時事ドットコムや↓

共同親権、導入の可否検討へ=24カ国に調査-法務省

Meiji.netでも↓

子どもに会うための共同親権制度では本末転倒

自分が離婚調停なんて経験しなければこういった話題はあまり興味がなかったと思う。

世間の関心度はどうなんだろう?

養育費の未払いを防ぐ改正民事執行法がシングルマザー・ファザー支援としたら、この共同親権の議論によって被支援者になるのは「親権を持っていない母・父」ということになるのでしょう。

イチ当事者として、疑問点・思うところを書いています。

個人的な意見になります。

(改正民事執行法について思うところを書いた記事はこちら↓)

養育費を請求することになぜか引け目を感じてしまうのは何でだろう【改正民事執行法のニュースを見て思う事】
離婚調停中の身にとってタイムリーな記事が出ていたのでご紹介。子連れ離婚者とは切っても切れない「養育費問題」を解決する一つの手段について。改正民事執行法で養育費不払いがなくなる?今月半ば、東京新聞にこ...
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現在日本は「単独親権」

どちらが子の親権を持つかを決まるまで、離婚届が提出できません。

私は今、離婚調停で親権や養育費について決めている途中。

そもそも、共同親権って戸籍にはどんな感じで載る予定になるのだろう……

子供が父母それぞれの戸籍に乗るの?

それとも戸籍的には今の子連れ離婚と変わらず、非養育親の権利が拡充されるということなのか???

共同親権採用後、どういった場合に「単独親権」が認められるのか

まさか、離婚理由がDVの場合に共同親権なんてさせないよね。

離婚後の両親の関係が良好である場合を条件とすることを法務省が検討しているようなので。

そもそも、両親の関係が良好である場合ってどう判断するのでしょうか。

私のように相手の不倫や家庭内のモラハラが離婚の大きな理由だった場合は

父母どちらかが離婚前に育児放棄していた場合は

思うのだけど、離婚前に母親がやっていたら育児放棄と言われるようなことを普通にしていた父親は多いと思う。

休日も仕事後も在宅時も自分の趣味優先、気が向いたときだけ可愛がる。

子供のご飯を作ったことがない。

ミルクもあげたことがない。

お風呂に入れたことがない。

ウンチをかえたことがない。

寝かしつけすらしない等。

仕事してお金は最低限入れるけど、それ以外は「育児の楽な良い面」しか担ってこなかったという人

上記のことを働く母親がしていたら問題に思われるもんじゃない?

離婚前に金銭的な子育て+親戚のおじさん程度の世話しかしていなかった。

それが「父親」の役割だと感じていたようなタイプなら、離婚後もそれでいいんじゃないのと思ってしまうのは変かな。

そんな風に考えていたら、そういう場合の交流の落としどころって結局今と同じ「月に1度程、数時間交流する」になるのではないのでしょうか。

(男女逆のパターンもありえるでしょう。)

今まで子供の世話をしたことがなかった人の元に、アメリカのように子供を行き来させて生活させる?

そんなの怖すぎる。

子供には「両親どちらにも大事に思われている」と実感してほしい

同居時に両親とも育児に積極的に関わっていてお互いに関して低葛藤なふたりがいたとする。

そういう家庭なら、離婚しても共同親権に近い形で面会交流も持てるでしょう。

養育費の払い渋りもしないと思う。

制度の対象が「両親が低葛藤であること」を前提としているのなら、制度を変える必要あるのかな。

ほんとに変えるべきって、制度なのかな。

専門家ならもっと共同親権についての細かな部分にナイス提案があるのかもしれないから、続報がどんな感じになるか気になる。

こどもが「自分は一緒に暮らしていない方の親にも愛されている」とは実感してほしいのは事実。

ただ、「共同親権を導入するだけ」なら親のエゴを満たすだけになりそうで怖い。

「わが子に会えない 離婚後に漂流する父親たち 」という本

以前「離婚後に漂流する父親たち」という本を読みました。

父親側の気持ちを知りたかったからです。

父親の視点だけで、子供と会えなくなった経緯・体験を語る形式の本。

読んで思ったのが、最初から最後までほんとに「父親視点」でしかなくて、「事実」を書いているわけでもないということ。

この本を批判したいわけではないですが、一つのケースを父母両者から取材をしたのではなくただ父親の主張を列挙してあるだけ。

自分勝手な父親の主張&父親の話に登場する擁護しようのない系の妻の両方にモヤること間違いなしです。

この本に出てくる”子に会えない父親たち”は口々に言う。

「暴力など振るっていない」

「家族を大切にしていた」

「妻が勝手に子を連れ去って出て行った」と。

このセリフ、調停中の私の夫もまんま言っていました。

入籍して同居を始めた途端に別人のようになり、女性関係にだらしなく、暴言を吐き、「ここはお前の家じゃない、いつ出てってくれる?」と言っていたことなどまるでなかったように。

世の中には理不尽にDVをでっちあげられて子供に会えないでいる父親・母親も確かにいると思う。

そういう方への支援は必要不可欠なのは当然。

ただ、一度夫からの結構なモラハラを経験すると、「会えない」の大半は「子供に会えなくなってもまだ自分の行動をかえりみられない」人の主張なのではと勘ぐってしまう。

(一個人の主張をです。)

自分の経験を一般論まで広げてしまうのは全く良くないと分かってはいるけれど。

今後どんな議論になっていくのか

共同親権について細かな部分を今後つめていくと思われます。

ただね、共同親権うんぬんの前に国の制度・支援として離婚予定者の心理カウンセリングの徹底をした方いいんじゃないかと思うのですよね。

父母ともに。

新聞紙面で共同親権についての記事を初めて目にしたとき、共同親権の良い面しか書かれていなくてちょっと不審に思った。

離婚当事者として、もっと共同親権を取り入れている国の事例が知りたい。

プラスなことも、マイナスなことも。

いつかは施行されるであろう「共同親権」。

子供たちにとって最良な制度となりますように。